柳沢が引きこもって4日目になるかならないかの夜、柳沢と僕の部屋を隔てる薄い壁をノックした。
「起きてたらエロ本貸して」
ブフッとふきだす音と、続けて「お前はあほだーね」が聞こえてきた。
「窓」
とそっけなく言われたので、窓を開ける。隣の柳沢も窓をあけたようで、エロ本を持った手が伸びてきた。
「サンキュ」
「汚すなだーね」
「うん」
窓から身を乗り出した柳沢が見えた。
暗くて表情までは見えない。
「……夏の大三角ってどれだーね」
「知らない」
夏の夜空に光る星。
意外と東京も見えるんだーねと柳沢が言った。
「柳沢の故郷は?」
「星しかないだーね」
「山?」
「両方。瀬戸内の、地味な田舎だーね。」
「ふうん」
「千葉は?」
「ここ以上柳沢の故郷未満かな」
「ほう」
「…医学、学びながらさ」
「おう」
「テニスしなよ。できるよ。」
「…おう」
「だからいい加減進路調査書提出しなきゃ教室の黒板の柳沢の名前消えない」
「……おう…」
星が瞬く。
「淳は」
「うん」
「後悔した?」
「してる、今も、たまに」
「………」
「亮じゃなくてはじめて僕だけを誘われて、うかれていったら間違われてて、髪も切られるし」
「OH…ヘビーだーね…」
「たまにあのナルシスを殴り倒したくなることもあるけど、それも含めてさ」
「おう」
「僕ルドルフ好きだからさ」
「…おう」
「後悔しても、いつも、まあいいかって結論になるんだ」
柳沢から相づちはなく、
夜空に星がひとつ、流れた。
「明日学校いくだーね」
「もう0時まわってるよ」
「…今日」
「うん、待ってた」
「…ありがとう、おやすみ」
ピシャリときこえて、あわてて隣を見たけれど柳沢はもう窓を閉めてしまったらしい。
柳沢にしては驚くくらい滑舌のいい謝礼だった。
網戸だけ閉めて、蚊何匹かと闘ってから、僕も布団にはいった。
六角にいたころは、負けても勝っても笑えていた。
負けたやつはみんなで敗因をからかいながら、勝ったらまるで王様になったかのように天狗になって家路についていた。
泣くなんて思いは、ここにきてはじめてしたのだ。
観月さんは荒れて、金田も柳沢も凹んだけれど、僕はそれが嬉しい。
泣くほどルドルフを好きになれて嬉しい。
泣くほど君たちを好きになれて嬉しい。
夜風の心地よさにすべるように眠りに落ちた。
「起きてたらエロ本貸して」
ブフッとふきだす音と、続けて「お前はあほだーね」が聞こえてきた。
「窓」
とそっけなく言われたので、窓を開ける。隣の柳沢も窓をあけたようで、エロ本を持った手が伸びてきた。
「サンキュ」
「汚すなだーね」
「うん」
窓から身を乗り出した柳沢が見えた。
暗くて表情までは見えない。
「……夏の大三角ってどれだーね」
「知らない」
夏の夜空に光る星。
意外と東京も見えるんだーねと柳沢が言った。
「柳沢の故郷は?」
「星しかないだーね」
「山?」
「両方。瀬戸内の、地味な田舎だーね。」
「ふうん」
「千葉は?」
「ここ以上柳沢の故郷未満かな」
「ほう」
「…医学、学びながらさ」
「おう」
「テニスしなよ。できるよ。」
「…おう」
「だからいい加減進路調査書提出しなきゃ教室の黒板の柳沢の名前消えない」
「……おう…」
星が瞬く。
「淳は」
「うん」
「後悔した?」
「してる、今も、たまに」
「………」
「亮じゃなくてはじめて僕だけを誘われて、うかれていったら間違われてて、髪も切られるし」
「OH…ヘビーだーね…」
「たまにあのナルシスを殴り倒したくなることもあるけど、それも含めてさ」
「おう」
「僕ルドルフ好きだからさ」
「…おう」
「後悔しても、いつも、まあいいかって結論になるんだ」
柳沢から相づちはなく、
夜空に星がひとつ、流れた。
「明日学校いくだーね」
「もう0時まわってるよ」
「…今日」
「うん、待ってた」
「…ありがとう、おやすみ」
ピシャリときこえて、あわてて隣を見たけれど柳沢はもう窓を閉めてしまったらしい。
柳沢にしては驚くくらい滑舌のいい謝礼だった。
網戸だけ閉めて、蚊何匹かと闘ってから、僕も布団にはいった。
六角にいたころは、負けても勝っても笑えていた。
負けたやつはみんなで敗因をからかいながら、勝ったらまるで王様になったかのように天狗になって家路についていた。
泣くなんて思いは、ここにきてはじめてしたのだ。
観月さんは荒れて、金田も柳沢も凹んだけれど、僕はそれが嬉しい。
泣くほどルドルフを好きになれて嬉しい。
泣くほど君たちを好きになれて嬉しい。
夜風の心地よさにすべるように眠りに落ちた。
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氷帝戦の帰り道。
無言のバスを降りて、無言で寮に向かう。
一歩、一歩をみんな振り絞る気持ちで歩いてた。
まず、金田が泣き出した。
赤澤は金田を怒鳴りながら、慰めて、仕舞いには赤澤も涙ぐんでた。
観月さんはそれらを振り払うかのように早足で寮へ向かった。色々をこらえていたんだと思う。
あの野村が、始終喋らず。
裕太が唇を噛み締めていたら、柳沢が泣き出した。
帰路が進むにつれ金田が帰り赤澤が去り、振り返らない観月さんは先々をゆき、気遣う裕太を先に帰らせた。
その間にも無音で流れた涙は次第に激しくなり嗚咽を伴って、前をみて歩くのすらできず、僕が手をひいて帰った。
柳沢の嗚咽につられるように涙は勝手に零れでた。
それから3日経っても柳沢は寮の自室から出ない。
誰もそれを責めない。
責められない。
柳沢が一番泣く理由を、
僕らは知ってる。
無言のバスを降りて、無言で寮に向かう。
一歩、一歩をみんな振り絞る気持ちで歩いてた。
まず、金田が泣き出した。
赤澤は金田を怒鳴りながら、慰めて、仕舞いには赤澤も涙ぐんでた。
観月さんはそれらを振り払うかのように早足で寮へ向かった。色々をこらえていたんだと思う。
あの野村が、始終喋らず。
裕太が唇を噛み締めていたら、柳沢が泣き出した。
帰路が進むにつれ金田が帰り赤澤が去り、振り返らない観月さんは先々をゆき、気遣う裕太を先に帰らせた。
その間にも無音で流れた涙は次第に激しくなり嗚咽を伴って、前をみて歩くのすらできず、僕が手をひいて帰った。
柳沢の嗚咽につられるように涙は勝手に零れでた。
それから3日経っても柳沢は寮の自室から出ない。
誰もそれを責めない。
責められない。
柳沢が一番泣く理由を、
僕らは知ってる。
氷帝戦の帰り道。
無言のバスを降りて、無言で寮に向かう。
一歩、一歩をみんな振り絞る気持ちで歩いてた。
まず、金田が泣き出した。
赤澤は金田を怒鳴りながら、慰めて、仕舞いには赤澤も涙ぐんでた。
観月さんはそれらを振り払うかのように早足で寮へ向かった。色々をこらえていたんだと思う。
あの野村が、始終喋らず。
裕太が唇を噛み締めていたら、柳沢が泣き出した。
帰路が進むにつれ金田が帰り赤澤が去り、振り返らない観月さんは先々をゆき、気遣う裕太を先に帰らせた。
その間にも無音で流れた涙は次第に激しくなり嗚咽を伴って、前をみて歩くのすらできず、僕が手をひいて帰った。
それから3日経っても柳沢は寮の自室から出ない。
誰もそれを責めない。
責められない。
柳沢が一番泣く理由を、
僕らは知ってる。
無言のバスを降りて、無言で寮に向かう。
一歩、一歩をみんな振り絞る気持ちで歩いてた。
まず、金田が泣き出した。
赤澤は金田を怒鳴りながら、慰めて、仕舞いには赤澤も涙ぐんでた。
観月さんはそれらを振り払うかのように早足で寮へ向かった。色々をこらえていたんだと思う。
あの野村が、始終喋らず。
裕太が唇を噛み締めていたら、柳沢が泣き出した。
帰路が進むにつれ金田が帰り赤澤が去り、振り返らない観月さんは先々をゆき、気遣う裕太を先に帰らせた。
その間にも無音で流れた涙は次第に激しくなり嗚咽を伴って、前をみて歩くのすらできず、僕が手をひいて帰った。
それから3日経っても柳沢は寮の自室から出ない。
誰もそれを責めない。
責められない。
柳沢が一番泣く理由を、
僕らは知ってる。
定期的にブチギレる夢みるのなんなんだろ
4部は続いてたって設定で、悪者3人衆がおりまして、
特にそのボスは隠蔽が得意で捕まえられないと。
家とかにも強襲され、どんどん味方がレんでって、身内をころされたあるおばあちゃんが悪者3人衆の内二人をくるまでひきころしたんだけど、ボスに散弾銃かなんかで一発でたおされました。
しかし後部座席には今までころされた人たち(早人と吉廣(なぜか)いた)のレたいが乗せられてて、おばあちゃん派手に復讐したし隠蔽しきれないのを思い知ってボスは絶望し膝をつく、
って夢を見ました
スタンドでないけどまあ夢だから
特にそのボスは隠蔽が得意で捕まえられないと。
家とかにも強襲され、どんどん味方がレんでって、身内をころされたあるおばあちゃんが悪者3人衆の内二人をくるまでひきころしたんだけど、ボスに散弾銃かなんかで一発でたおされました。
しかし後部座席には今までころされた人たち(早人と吉廣(なぜか)いた)のレたいが乗せられてて、おばあちゃん派手に復讐したし隠蔽しきれないのを思い知ってボスは絶望し膝をつく、
って夢を見ました
スタンドでないけどまあ夢だから
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